薬 局 系

・患者自身からの会話から情報を得る
病院と違って得られる患者のデータは限られていて、多くは処方箋にかかれた医薬品と患者との会話からのみ。
いかに多くの、正しい情報を得られるかは薬剤師のコミュニケーション能力に大きく左右される。

・自動散剤分包機と手捲きの分包機
散剤を分包する機械は様々な種類があるので、特性を正しく使えるようにしておくこと。
時には一包ずつ天秤ではかり、薬包紙で包むこともあるかもしれない。

・小児の兄弟姉妹が薬を取り違えないための工夫
@薬包紙・薬袋に色マジックでラインを引く
(できれば兄弟姉妹で常に同じ色を使用すると良い。兄は青、弟は緑、妹はオレンジ常にラインを引くなど。)
同じ人に違う用法で何種類かの散剤の処方があるときにも有効です。
A薬包紙に印字ができるのならば、名前を印字する。
(このような分包器は一般的に高価でメンテナンスも少し複雑であるため、すべて薬局にあるわけではない)
Bシールで患者さんの名前を印刷しておき、患者さんの家族に貼ってもらう。
(1枚のお薬手帳のシールに10−20個くらい名前を印刷し、ハサミで切って貼ってもらう。保育園などに持っていくときにも他人と取り違え予防になります。
Aの分包機を買うことなく、さらに家族を巻き込むことで、同様の結果が得られます)

ひとまず上記の3点上げておきます。導入のしやすさは
@>B>Aといったところでしょうか。

・一包化すべき患者要因と一包化時の工夫
医薬品の保管もそのほとんどが患者自身に委ねられるため、医薬品が正しく使用されるように情報提供や投薬時の工夫を様々な方法で行っている。

・在宅患者への訪問薬剤管理及び指導
病院を退院すれば終わりではなく、自宅での療養が待っている。
薬剤師が積極的にかかわれる部分も非常に多く、ホームドクターならぬホームファーマシストが他の医療職や入院中の病院と協力して活躍できるだろう。

・多様なライフイルに合わせた時間薬理学
生活習慣の多様化により、教科書どおりの生活スタイルの人は現在では少なくなってきている。
食事のサイクル・睡眠が不規則な人に対して、服用時点・食事の影響の有無などを薬理学や薬物動態を考慮したうえで説明することや、ときには処方医に投与方法・薬剤の変更を提案することも必要になってくるだろう。
最近は保育園で昼食後の薬を飲ませてくれなくなった(おそらく事故防止のため)ことが増えてきた。
あなたならどうするだろうか?

・医薬品管理の仕方
薬局では遠方からの処方箋に対する在庫がないこともある。
その場合の対応や日々の業務に必要にして十分量(≠過剰量)の在庫を確保する工夫は、医薬品卸や周辺の薬局と協力することによってより効果的に実行できる。
医薬品の供給、安全性・薬効の確保は薬局の重要な機能の一つである

・インターネットを用いた医薬品情報の取得
情報技術の発達により、薬局にもIT化の波が押し寄せてきている。
患者もインターネットを重要な情報源としており、それゆえしばしば間違った情報も患者の目にはいってしまう。
我々は多くの情報をすばやく大量に取得することと、その中から正しい情報を選び出す能力を身につけなければならない。
そのほか、基本的な調剤技術や記録の記載などはいわずもがなということです。